「やりぬく力 GRIT」と管理職登用試験

今日はゆっくり休日のはずが、お腹の調子がわるく何度もお手洗いに籠り、、、

そんななか、リモートで部下にアドバイスのメール送ったりしていました。

私も過去に受けましたが、企業における管理職への登用試験というのは、厳しくもありますが、非常に良い機会です。組合員で守られる側の立場の時と、実際に管理職になり会社側の立場になった後では、意識が大きく違ってきます。

私自身、組合員の時には、自分がやれることを精一杯やれば良いという意識でしかなかったのが、実際に管理職になってみると、部下や周囲のメンバーを活かして、組織として機能させることで、成果の最大化を図るという方向に意識が変わりました。経営者目線への変化が起きると言っても良いかもしれません。その境目にあるのが、企業における管理職の登用試験であり、キャリアパスの中の一つのステップなのですが、この一段がなかなか大きいのです。

一般的には各社、担当者時代の実績や実行力というものがあって、そういった機会が与えられると思いますが、実績を積んできたエース級の人たちが競いあう中で頭一つ抜けるためには、それまで登って来た階段を2~3段飛び出一気にステップアップするイメージで、色んなものを急激に引き上げる必要が生じます。

実際の試験には、数学的能力や国語的能力を測る適性試験のようなものや、論文、ケーススタディ、外部コンサルによるアセスメント評価に加え、役員プレゼンテーションといったものがあります。

私自身は、幸いにも(?)今あげたようなものは全て経験させて貰ってきましたが、各企業やその年代によっても違いがあると思われ、他にもいろんな種類の選抜方法があると思われます。

こういった試験の多くでは、地頭の良さや論理的思考といったものを見ているという面ももちろんあるのですが、問題になるのは役員プレゼンのような類です。彼らのようなエグゼクティブの見る目は、ペーパー試験では見えないものを見ているからです。

では、彼らが見ているものは何なのかというと「やりぬく力」と言えるのではないでしょうか。

2016年に発売されてベストセラーになった「やりぬく GRIT」という本を読まれた方も多いかと思います。結果を残す人は、単に感性や才能豊かで勉強のできる人ではなく、泥臭い努力を積み重ねられる人なのだという事を経験的に理解しているエグゼクティブは、表面的なプレゼンなどは見透かしてしまうのです。

私自身、当時私を面接して頂いた役員の方の眼光の鋭さや本質をズバッと突かれた質問に、それまでなかなか経験したことのない類の緊張をしたりしました。

ちなみに、次年度の新入社員の最終選抜面接などもする機会なども最近はあるのですが、やはり私自身も、この学生は「やり抜く力」がある人物なのか?という目で面接していきますし、また、管理職登用試験を目指そうとしている部下に対しても、そういった観点での助言をすることが多くなってきました。

一人ひとり個性や強みも異なりますので、業務においては助言の仕方もその人に応じて変え、活きるポジションを模索しながら育成していくのですが、こと管理職登用に際しては、やはり「やり抜く力」というのが一つ重要な共通要素になるのではないかと思います。

私自身、学も識もない中で多くの方の助言を貰いながらやってきたので、助言を求められれば、出来るだけの時間を割いているつもりなのですが、この課題をクリアしていく人たちは、やはり多くの方に助言を求めている人のほうが多い印象があります。

もし、クリアしたい課題がある方は、自身の努力は勿論のことなのですが、臆せず、出来るだけ多くの有識者に真摯に助言を仰ぐことをお奨めします。

尚、部長登用試験ではまた少し違ったものが必要になってくると思いますが、それはまた別の機会に触れられればと思います。

2019年8月24日


HINATA-BRIDGE Website

今のような状況から抜け出して日のあたる場所で暮らしたい。そんな思いで18歳で単身上京した。早いものでそれから二十数年が経過。妻と出会い、3人の子供に恵まれた。沢山の方の助けも貰いながら、多少なり日のあたる場所に居場所を築けたように思う。今度は私が「向こう岸である日向への懸け橋」になれればとの想いから、”HINATA-BURIDGE”として記録を残していければと思う。

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